アマリリス(ヒッペアストラム)の育て方

おおきな球根

ヒガンバナ科 「あ」からはじまる植物

アマリリス
この植物の解説

育て方はこのページの下

科名
ヒガンバナ科
学名
Hippeastrum × hybrid
用途など
鉢植え 庭植え
大きさ
高さ30cm~50cm
開花期
5月~8月(品種で異なる)
耐寒性
ややよわい(5℃~10℃)
難易度
★★★☆☆(ふつう)

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

球根の植え付け 4月
肥料 6月~9月

生育サイクル

ここでは一般的な春植え初夏~夏咲きのタイプを説明します。

春に球根の先端から数枚の葉っぱを出して生長をはじめます。初夏に茎を伸ばして開花します。秋になると葉が黄色く枯れて、冬は球根の状態で休眠します。

春~秋の生育期は肥料や水をしっかり与えて、日によく当てます。休眠期の冬は凍らない程度の場所で貯蔵して、春に備える。と言うのが、おおまかな栽培の流れになります。

日常の手入れ

花後の作業

花が枯れたら花茎を根元から切り落とします。花茎を付けたままにしておくとタネができて球根が消耗します。できるだけ早めに切ってしまいましょう。葉は、翌年に花を咲かせるための栄養を貯えるのに非常に大切なので、枯れたもの以外は切らないようにします。葉が4枚育つごとに球根の内部で花芽が作られる性質があるので、葉は大切に育てましょう。

日当たり・置き場所

日当たりを好みます。春~秋はよく日の当たる屋外やベランダで育てます。強い直射日光に当たると土が乾きすぎて根が乾燥して傷み、生育が衰えることがあります。真夏だけは直射日光の当たらない半日陰で育てましょう。

品種によって耐寒性はやや差があります。基本的に冬の寒さは苦手なので、5℃~10℃キープできる場所に置いたほうが良いでしょう。球根の中にある花芽は、強い寒さで傷んだりダメになることがあります。鉢植えは鉢ごと、露地植えは掘りあげて貯蔵します。在来種と呼ばれる古くからある品種群は凍らせなければ露地で充分冬を越します。

半日陰

直射日光は当たらないが比較的明るい場所。もしくは午前中は日がさし込むけれども昼以降は日陰になるような場所。

水やりと肥料

水は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。秋以降は徐々に水やりの回数を減らしていきます。秋頃に葉が黄色くなって枯れ、冬は休眠します。休眠に入った株は春に芽が出てくるまで、水やりをストップします。葉が残った株はカラカラに乾かさない程度に少量の水やりをします。

肥料は生育期に充分与えて葉をたくさん出させて球根を太らせ、次の年に花がたくさん付くようにしましょう。植え付ける際にゆっくりと効く粒状の肥料を混ぜ込んでおきます。追加として、花後に固形肥料を適量与えます。


適した土

水はけがよければあまり土質を選ばずに育ちます。赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土を使用します。有機質を好むので、露地植えはあらかじめ腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおきます。

植え替え・植え付け

球根植え付け

球根の植え付け適期は3月~4月です。霜や凍結の心配がなくなってから植え付けるようにします。あまりあわてなくても大丈夫です。

鉢植えは球根の首が出るくらい(球根の高さの3分の1くらいが地上に出るように)の浅植えにします。直径6号(18cm)鉢に1球が目安です。植え付け後は、葉っぱが出てくるまで水は与えません。

庭植えは球根の先端から3cmの深さに植え付けます。複数植える場合は球根と球根の間隔を30cm以上離して植え付けます。間隔が広めかと思われるかもしれませんが、葉が大きく茂るので、これくらい(30cm)空けた方が良いです。

オランダ輸入品のプラスチックの鉢に植えられているものは、花が終わったあとに植え替えを行います。しっかりとふたの付いた特殊な鉢に植えられていますので球根を傷つけないようにドライバーやハサミでふたをこじ開けて、中の球根を取り出します。根を傷めないように土をすべて落として一回り大きな鉢に上記の用土で植え付けて完成です。

ふやし方

自然に球根が分かれたら掘り上げた際に手で分けます。しかしアマリリスはあまり自然に球根が分かれませんので、球根をタマネギのくし切りのように切り分けて土にさす方法もありますが、球根を犠牲にしなければならないこと、花が咲くまで上手に育てても3年くらいかかることと、初心者では難しいのでおすすめしません。

また、花後に花茎を切り取らずにそのままにしておくとタネができることがあります。

かかりやすい病害虫

害虫:ハダニ・ネダニ 病気:モザイク病

ネダニは球根に傷があるとそこから侵入する虫で、チューリップなどの他の球根植物にもよくつきます。球根の養分を吸うので生育が衰えますが、外側からは見えないので枯れるまで気づかないこともあります。殺虫剤を定期的に散布して防虫、駆除しましょう。

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