枝を泳ぐ金魚

キンギョソウとは

ゴマノハグサ科 「き」からはじまる植

キンギョソウ
この植物の育て方
科名
ゴマノハグサ(オオバコ)科
学名
Antirrhinum majyus
別名
アンティリヌム スナップドラゴン
原産地
地中海沿岸
大きさ
高さ20cm~1m
開花期
3月~6月
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)

こんな植物です

キンギョソウは地中海沿岸(南ヨーロッパ・北アフリカ)に分布する植物です。本来は毎年花を咲かせる多年草ですが、高温多湿が苦手で、夏前に枯れてしまうことも多いです。園芸では一年草として扱うのが一般的です。主に秋にタネをまいて春に花を楽しみます(寒冷地では春にタネをまく)。鉢植えに適する草丈の低い矮性種から切り花用の高性種まで、多くの園芸品種があり、花色や姿もバラエティーに富んでいます。

姿・形

花茎をまっすぐ上に向かって伸ばし、穂状にたくさんの花を咲かせます。主な開花期は春~初夏ですが、品種を選べば促成栽培で真冬に花を咲かせる事もできます。

営利栽培(生産者向きの栽培)では、促成栽培向き(温室栽培)と露地向きに大別されますが、一般的には切り花向き、花壇(鉢植え)向き、草丈や花の咲き方などによって分類します。草丈は矮性種で20cm~30cm、高性種の温室用では1mに達するものもあります。花色は白、黄、ピンク、オレンジ、紅、緋色、紫などがあります。花の咲き方は通常の一重咲きの他、八重咲き、ペンステモン(ベル)咲きがあります。ペンステモン咲きは花びらが大きく上下に開いて上向きに咲くので、普通のキンギョソウとは雰囲気が違います。

名前の由来

花の姿がひれを広げて泳いでいる金魚に見立ててキンギョソウの名前があります。中国名も金魚草です。英名のsnap-dragonは口を広げてぱくりとかみついた龍の姿に例えたものです。学名のアンティリヌムはギリシア語で「鼻のような」の意でこれも花の形にちなみます。「月のウサギ」ではないですが、ところによって見方が異なるのがおもしろいです。フランス語のgueule-de-loup(オオカミの口)も花からの連想でしょう。


種類・仲間

キンギョソウの仲間(アンティリヌム属)は北半球におよそを40種が知られますが、その中でも現在栽培されている大半はマユス(majus)種で、一般的にこの種を指してキンギョソウと呼びます。マユスとは「5月の」の意でおそらく開花時期にちなむのだと思います。

ヒメキンギョソウとも呼ばれるリナリアはキンギョソウとは別属の植物です。

関連する植物