アローカシアの育て方

耐寒性は種により異なる

サトイモ科 「あ」からはじまる植物

アローカシア クブレア
この植物の解説

育て方はこのページの下

科名
サトイモ科
学名
Alocasia
用途など
鉢植え
大きさ
高さ30cm~2m
耐寒性
クワズイモ系 3~5℃ 
熱帯系 15℃
難易度
種により異なる
メモ
耐寒性は種により異なる

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

植え替え 5月~8月
とり木 6月~7月
さし木 5月~7月
肥料 5月~9月

日常の手入れ

葉に水をかける

高温多湿の環境を好み、空気がひどく乾燥すと葉が黄色くなって枯れてしまいます。春から夏の生育期間中は水やりとは別にできれば毎日、葉に霧吹きなどで水をかけてあげましょう。葉に水をかけることでハダニの発生も抑えることができます。

日当たり・置き場所

一年を通して直射日光の当たるところには置かずに半日陰の場所で育てましょう。特にクプレアのような森林に自生する種は夏の直射日光に当たると葉が焼けてみるみる黄色に変色してしまいます。

ただし極端な日陰に置くと日照不足で葉の茎(葉柄)が細く軟弱になってしまい(この状態を「徒長する」と言います)葉を支えられず途中からぽっきりと折れ曲がってしまうことがあります。

系統による耐寒性の違い

熱帯系(アマゾニカ、クプレア、カディエリーなど)は強制的に休眠させても15℃前後、冬でも生育させるためには20℃以上の気温が必要です。温室がなければ冬の栽培はつらいでしょう。

クワズイモ系(クワズイモ、インドクワズイモ)は3~5℃あれば冬越しできます。若干耐寒性の劣るシマクワズイモは10℃程度あった方が無難です。いずれにしても冬は室内に取り込んでおけば特に問題ないです。乾燥を嫌うのでエアコンの風が直接当たるところには置かないようにし、レースのカーテン越しの日光が当たる場所で育てます。

水やりと肥料

生長にはたっぷりの水が必要なので生育期は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。水が足りないと生長が鈍り、新芽の伸びも悪くなります。熱帯系は冬の間、水やりの回数をぐっと減らして乾燥気味を保ちます。耐寒性のあるクワズイモ系は土の表面が乾いて4~5日経ってから水を与えるようにします。

肥料は5~9月に液体肥料を10日に1回の割合で与えます。


適した土

水はけがよく、水もちの良い土が適します。赤玉土(小粒)6:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜた土を使用します。

植え替え・植え付け

鉢の底から根が伸びてきたら、鉢中が根でいっぱいなった証拠です。植え替えを行いましょう。適期は5~8月の高温期で鉢から抜いた株はまわりの土を3分の1ほどくずして傷んだ根を切り取り、一回り大きな鉢で植え替えましょう。

鉢の中が根でいっぱいになってしまうと、それ以上根が生長できなくなり全体の生長に影響を与えます。特に出てくる葉が次第に小さくなってくるような状態なら、根詰まりの可能性が高いです。

惜しくらむも冬場に枯らしてしまった株も、植え替え時期に鉢から抜いてイモがしっかりと残っているようであれば再び芽を出す可能性が大きいので再び新しい用土で植え直しましょう。

ふやし方

とり木・さし木でふやすことができます。とり木の適期は6月~7月です。とり木したものは切り取ってその年の10月くらいまでには鉢に植え付けを行います。切り取った際に切り口から雑菌が入って腐りやすいので園芸用の殺菌剤や癒合剤を切り口に塗ります。切り取った下の部分も通常通りの育てると芽が出て再び鉢植えとして楽しめますので大事に育てましょう 。

さし木は5月~7月に行います。茎の部分を5cm前後に切り取って、土に挿します。茎の断面は多汁質で雑菌がはいって腐りやすいので、挿す前に日陰で表面を乾かしておきます。

とり木の手順

かかりやすい病害虫

害虫:ハダニ・ナメクジ 病気:軟腐病

ナメクジは新芽を特に好んで食べてしまいます。葉や土にキラキラと光る粘膜のようなものがスジ状に付いていたらナメクジがいる証拠です。見つけ次第とらえるかナメクジの誘殺剤(ナメクジを誘い出して駆除する薬剤)を株元にばらまきましょう。
高温乾燥状態ではハダニが発生します。

水のやりすぎや水はけの悪い用土で育てていると根腐れ状態になり、軟腐病にかかることがあります。軟腐病にかかるとイモの部分が溶けたように腐って地際から倒れてしまいます。湿度を好む植物ですが、常に水が用土に停滞しているような環境は好まないので気をつけましょう。

もし腐ってしまったら

軟腐病にかかりイモの部分が腐ってしまったら、水を切って乾かし、腐った部分を取り除いて傷口を乾燥させたのち、傷口に園芸用の殺菌剤や癒合剤(ゆごうざい)を塗って植え直します。

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