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マリーゴールドの育て方

マリーゴールドキク科 学名:Tagetes 用途 鉢植え 露地植え
難易度 バー バー バー バー バー(そだてやすい)

耐寒性 バー バー バー バー バー(ややよわい)

主に春にタネをまき、夏~秋に花を楽しみ、冬前には枯れる一年草です。花色は黄色、オレンジ、赤など暖色系が多いですが、珍しいものでは白やクリーム色の花も知られています

栽培カレンダー
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
          バー バー バー バー バー    
タネまき
      バー バー              
肥料
    バー バー バー バー   バー バー    

季節・日常の手入れ ポイント
花がら摘み
枯れた花をそのままほおっておくと、雨が降って濡れたときに腐ってしまったり、タネができて株の栄養がとられてしまいます。枯れた花はこまめに花茎ごと切り落としてしまいましょう。

茎葉の間引き
茎葉が茂り過ぎて混みあうと風通しが悪くなり、熱がたまって蒸れることがあります。そうなると生育が弱くなって、下から枝が伸びてこなくなり、開花も途切れてしまいます。枝葉が混みあっている箇所は早めに適宜間引いて、風通しを良くしましょう。

夏の切り戻し
暑さで生育が衰えて花が咲かなくなることがあります。茎葉が繁雑に茂っている場合は8月下旬くらいに一度草丈を半分くらいにばっさり切り戻すと、10月頃に再びきれいに花を咲かせてくれます。特にフレンチ種は耐暑性が弱く夏はあまり花を咲かせないので、切り戻しを行いましょう。

その他注意点
アフリカン種やアフロフレンチ種のように大きな花を咲かせる種は、雨が降ると花が水を吸って(正確には花びらの間に水滴がたまる)重たくなります。花が重たくなると花茎が重量を支えきれずに下からぐにゃりと折れてしまうことがあります。花茎が折れてしまったものは元に戻りません。折れてしまったものはきれいな内に切り花ににしても良いでしょう。マリーゴールドは水を吸う力が強く、切り花にも適しています。

アフリカン種とフレンチ種
大きく分けて、アフリカン種とフレンチ種があります。性質に大きな違いはありませんが、それぞれの特徴を把握しておいたほうがよいでしょう。草姿-特に草丈-や耐暑性が異なり、用途が大きく異なってくるからです。

アフリカン種
一般的に大型種が多く、草丈は50cm-2mになります。鉢植えにはあまり向きません。大きく茂って他の植物を隠してしまうので、花壇に植えるなら後方。たくさん植えると迫力があります。

フレンチ種 
草丈が15cm-40cmほどの小~中型種が多く鉢やコンテナ植えにも適しています。花壇に植えるなら前方。たくさん植えると満開時、花のじゅうたんのようになります。暑さに弱く30℃を超すと花が咲かなくなります。

日当たり・置き場所  
日当たりが悪いと株が軟弱に育ってしまい、花つきが悪くなります。よく日光に当てましょう。また、真夏の暑さで、いったん花が止まることがあります。鉢植えやプランターで育てる場合は風通しのよいところで管理して熱がたまらないようにしましょう。

初夏から花を咲かせますが、夏を越えて秋に涼しくなると特によく花を咲かせるようになります。

水やり・肥料 ポイント
土の表面が白っぽく乾いたらたっぷりと水を与えます。気温が高くて乾燥する時期はハダニがつきやすいので、葉にもたっぷりと水をかけて予防しましょう。極端な乾燥と過湿には気をつけます。

長期間花を咲かせ続けるので、スタミナ切れしないように1週間に1回は液体肥料を与えるようにしましょう。ただし、真夏の暑さで生育が衰えたり、花が咲かなくなった場合は肥料をストップします。その後、秋に涼しくなってから再び肥料を与えるようにします。

過度の肥料は禁物
肥料を切らさないことは大切ですが、過度の肥料-特に窒素分の多い肥料-は花付きを悪くします。大きくしたい一心で苗の時期に肥料を与えすぎると、茎葉ばかり茂り、開花が遅れたり花付きが悪くなります。

用土
水はけがよければ土質は選びません。赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜた土や草花の培養土を用います。

植え替え・植え付け
一年草で冬前には枯れてしまうため、一度植え付けたら植え替える必要ありません。

ふやし方
タネまきとさし芽ができます。タネは種苗会社のカタログなどにもたくさんでており比較的色々な種類が入手できます。また、タネは大きめでまきやすく、発芽率もよく発芽日数も比較的短いので扱いやすいと思います。 タネまきの適期は4~5月、発芽適温は15℃~20℃です。

本葉が10枚ほどの苗に生長したら頂点から1-2節の位置で芽先を切り落とします。そうすると脇から芽が出て来てボリュームのある形の良い姿になります。

フレンチ種やその系統の場合、関西平地で標準の時期(4月~5月)にまくと、初夏~梅雨の頃に開花して夏にいったん休んで、初秋以降から再び花を咲かせます。梅雨時期(7月中頃)にタネをまくと夏に苗が育ち、秋に花を咲かせます。秋花壇に利用する場合は梅雨時期のタネまきも可能です。ただし、この時期の気温は発芽適温に比べて高く、発芽不良を起こすこともありますので気をつけます。

タネからふやしたほうが、苗の大きさがそろい花壇植えには最適です。しかし、花の咲いていない茎を切って土に挿しておいても簡単に根付きます。タネまきのシーズンから外れてしまったとき(群植してすき間ができてしまった、苗が足りなくなった)は、この方法で苗を作ると良いでしょう。

かかりやすい病害虫
病気 立ち枯れ病 害虫 ハダニ

立ち枯れ病は苗の時期に発生しやすい病気です。タネをまく土は清潔なもをの用いるようにします。

高温乾燥時期にハダニが発生します。ハダニは植物の栄養を吸って生長を妨げてしまいます。見つけしだい薬剤を散布して駆除します。

まとめ 
・肥料を与えすぎない
・日当たりのよい場所を選ぶ
・枯れた花はこまめに摘みとる

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