ハナミズキの育て方

ミズキ科 「は」からはじまる植物

ハナミズキ
この植物の解説

育て方はこのページの下

科名
ミズキ科
学名
Cornus florida
用途など
鉢植え 庭植え
開花期
4月~5月
大きさ
高さ3m~12m
耐寒性
つよい
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

植え付け 12月~3月
剪定 12月~2月
肥料 3月・9月

日常の手入れ

剪定(枝を切る作業)

基本の剪定

木が若いうちは枝もよく伸び勢いがあります。長く伸びすぎた枝や徒長枝(日当たりが悪くひょろひょろになった枝)など、花芽の付いていない枝は落葉している12月~2月に切り落とします。枝を切る際は必ず枝分かれしている付け根の部分から切るようにします。丸みを帯びた花芽が枝先に確認できるので、その部分は切らないように注意します。ある程度自然に樹型がまとまるので、大がかりな切り戻しや刈り込みは必要はありません。

樹が大きくなってくると枝の伸び方がだんだんと緩慢になってきて、小枝に花をたくさん付るようになります。内側に向いて伸びる細かい枝は3年くらいで勝手に落ちてしまいますので早目に切り落としてもかまいません。また、株元から勢いよく伸びてくるひこばえは、早めに付け根から切り落とします。

日当たり・置き場所

日当たりの良い場所を好みます。ただ、真夏に一日中直射日光が照りつけるような場所だと、株元が乾燥しすぎて弱り、葉を落として枯れないように自己防衛するときもあります。植え付ける場所は西日の当たらない場所で、午前中いっぱい日光が確保できるような場所が理想的です。真夏に一日中、日が照りつける場所では株元にワラを敷いて、できるだけ乾燥しないようにしましょう。

冬の寒さには丈夫でよく耐えます。特になにもする必要はありません。

水やりと肥料

鉢植えは土の表面が乾いてきたらたっぷりと水を与えます。完全に水切れさせると夏に葉が落ちます。地植えは植え付け直後にたっぷりと与えます。その後も乾くようなら真夏は水を与えた方がよいです。冬は乾かし気味でかまいません。

肥料は2月と9月に各1回、油かすと骨粉(主成分は花つきや実つきを良くするリン酸)を等量混ぜたものを株元に何カ所か浅く穴を掘って埋めます。

適した土

水はけ、水もちともに良い土が適しています。地植えは植える場所の水はけが悪い場合は川砂を混ぜておきましょう。鉢植えにする場合は赤玉土(小~中粒)6:腐葉土2:川砂1の割合で混ぜた土を使用します。

植え替え・植え付け

苗木の植え付けは12月~3月に行います。堆肥を土とよく混ぜ込んでおいて、軽く根をほぐした苗木を植え付けます。植え付け直後は水をバケツなどでたっぷりと与えて苗木と土を落ち着かせます。一度植えると植え替えの必要はありません。花は翌年には咲きませんが、早ければ翌々年くらいからちらほらと咲き始めます。鉢植えは根がいっぱいになったら一回り大きな鉢に植え替えます。

ふやし方

タネまき、接ぎ木、さし木ができます。

タネまきは秋に赤く熟した果実を採り、果肉の部分を取り除いてキレイに水洗いします。それを冷蔵庫で保存しておいて2月頃に水はけのよい土にまいて、薄く土をかぶせます。花が咲く大きさの株になるには6~7年くらいかかります。2~3年育てて接ぎ木する際の台木用の木として利用する方法もあります。

接ぎ木は3月頃が適期です。接ぎ木を行った株はしっかりと根付くまで全体を腐葉土や土で覆って(全部隠れるくらいかぶせます)乾燥を防ぎます。ハナミズキのふやし方としてはタネまきと接ぎ木のあわせ技(タネをまいて台木を育ててから接ぎ木)が一番おすすめの方法です。

さし木は6月頃に今年新しく出た枝を10cmくらいに切り赤玉土に挿します。挿し木は発根する確率があまり高くなく成長も遅いです。

かかりやすい病害虫

テッポウムシ(ゴマダラカミキリの幼虫)の被害が見られます。幹の内部に入り込んで内部を食い荒らすのでやっかいです。株元におがくずのようなものがたまっていたら入り込んでいる可能性を疑いましょう。侵入した穴を見つけて針金を突っ込んで刺す、薬剤を注入して穴に蓋をするなどの駆除方法があります。また、ケムシ(アメリカシロヒトリ)が葉を食害することもあります。

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