アサヒカズラの育て方

鮮やかなピンク色の花がかわいらしい

タデ科 「あ」からはじまる植物

アサヒカズラ
科名
タデ科
学名
Antigonon leptopus
別名
ニトベカズラ コーラルバイン
原産地
メキシコ
大きさ
つる長10m
主な開花期
6月~9月
耐寒性
やや弱い:霜に注意
難易度
★★★☆☆(ふつう)

こんな植物です

メキシコ原産のつる性半低木です。非常に生長が早く、温度の十分に確保できる温室内や原産地ではぐんぐんとつるを伸ばしてその長さは10mにも達します。花は一つの花序(花が付いている茎)に十数輪付きその先端がまきひげになっています。その巻きひげを他のものに絡ませて体を支えます。葉は先のとがったハート形で厚みは薄く、少しシワがよります。

きれいなピンク色の花は萼(がく)が色づいたもので、長期間色あせずに楽しむことができます。園芸品種に白花の「アルブム」があります。

開花期は主に夏ですが、気温の高い熱帯地域では季節を問わずに開花します。地中にイモができ、大きくなると5kgもの重量に達します。イモは食用にもなり味はナッツ類に似ているそうです。日本でも沖縄では露地で見事に咲きほこるアサヒカズラを見ることができます。

名前の由来など

属名のアンティノゴンはギリシア語のアンティ(~に似る)とゴニア(角-つの-)の2語からなり、花茎がジグザクに伸びるから、枝の姿が角のようだからなど由来には諸説あります。日本には1917年に入ってきました。

ニトベカズラ、コーラルバイン(珊瑚のつる)、チェーン・オブ・ラブ(愛の鎖)などの別名があります。つるが盛大に伸びるので、露地に植えてフェンスやパーゴラ、生垣に絡ませたり、鉢植えであんどん仕立てにして楽しみます。

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

植え替え 3月~4月
肥料 5月~7月

日当たり・置き場所

真夏の直射日光下でよく育ちます。できるだけ日当たりのよい場所が好ましいです。

耐寒性は弱めで霜に当たると葉が枯れ落ちてしまいます。葉が落ちてしまっても地中のイモが生きていたら春に復活しますが、地面が凍結するような場所ではイモまで傷んで枯死してしまいます。暖地ならそのまま冬越し可能ですが、それ以外の地域で地植えをする場合は霜が来る前に掘りあげて鉢に移しましょう。


水やり・肥料

水は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。基本的に地植えは、真夏やひどく乾くようなことがない限り水やりは必要ないでしょう。

肥料は5月~7月に適宜与えます。鉢植えはしっかりと与ると花付きが良くなります。チッソ分が多いと花付きが悪くなるので、リン・カリの多い肥料を与えます。

かかりやすい病害虫

とくにありません。

植え付けと用土

水はけのよい砂質の土壌が適します。鉢植えは6号鉢(直径18cm)に1株が目安です。植え付け、植え替えの適期は3月~4月です。

ふやし方

タネまき、さし木、根伏せでふやすことができます。タネは春早めに温度を確保してまき育苗すると、その年の夏以降に花を咲かせます。

手入れ

つるが非常によく伸びるので、鉢植えの場合はアサガオ支柱を使ってつるを巻き付かせるようにします。また、春の4月頃に冬の間に傷んだつるの先端を切り戻して整理しましょう。