ヨーロッパからシベリア南部やアフリカ北部にかけて広く分布するキク科ヨモギ属の多年草です。大きくなると1mを越して株元の茎の表面がごつごつとした木のようになり、低木のような姿になります。 葉には深い切れ込みがあり、表面に白くて細かい毛が生えて銀白色に見える姿が美しいです。夏に小さな黄色い花を下向きに咲かせます。 ワームウッドは風によって花粉が運ばれる「風媒花(ふうばいか)」で花粉がこぼれて風に乗って運ばれやすいように下向きに花を咲かせていると言われています。風媒花は虫を誘う必要がないので大きくて美しい花びらを持たないものが多いのですが、この植物もそんな感じがする地味な雰囲気の花です。 茎葉、花には独特の甘い香りと苦みがあり、ヨーロッパでは古くから駆虫剤や薬用に利用されてきました。また、かつてはアブサンやベルモットというお酒の風味付けに使われていました。 日本には江戸末期〜明治初頭に渡来して乾燥させた葉を駆虫剤などに利用してきました。 駆虫や毒消しに非常に優れた効果があるとされ、そこからworm(虫)wood(木)という名前が付いたといわれています。また、ワームウッドはハーブとして扱われる草の中でも非常に強い苦みを持っており、その苦みの理由は「エデンの園を追放された蛇が這った後から生じた草だから」という伝説があります。「ワームウッド=苦い」という意味の比喩としても用いられ、シェークスピア「ハムレット」にも登場します。
■適した環境 ’ワ’からはじまる植物 キク科 ハーブ・野菜 |
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