スターチス

イソマツ科 「す」からはじまる植物

スターチス
この植物の育て方
科名
イソマツ科
学名
Limonium
別名
ハナハマサジ
原産地
世界中
大きさ
高さ40cm~80cm
開花期
4月~6月
難易度
★★★☆☆(ふつう)

こんな植物です

〔〕内は学名、L.はLimoniumの略

世界中に150種以上の仲間が分布します。一般にスターチスの名前で育てられるものはリモニウム・シアヌツム〔L. sinuatum〕とその園芸品種です 。シアヌツムは地中海沿岸~小アジアを原産とします。和名はハナハマサジで、日本には昭和の初めに入ってきました。

本来は毎年花を咲かせる多年草ですが、園芸では花後に枯れる一年草として扱います。秋にタネをまくと翌年の春に花を咲かせます。花壇、切り花、ドライフラワーなどに用いられます。葉は長さ20cmほどで地際から放射状に伸ばします。花茎は羽根つき餃子のごとく翼状のひだをもち、やや平たく見えます。その先端に小さな花をまとめて咲かせます。花びらは白や黄色、萼はろうと状で青紫、黄、ピンク、白などがあり、花びらよりも萼が目立ちます。花が散った後も萼はきれいな色をしたまま残ります。

かつてイソマツ科スターチス属に分類されていたのでこの名前があります(現在、スターチス属はアルメリア属とリモニウム属に分割されています)。今の属名であるリモニウムの名で呼ばれることもありますが(植物学上はこちらの方が正しいです)、園芸では昔の名残である旧属名のスターチスが広く使われています。


その他の仲間

ベルディフォリウム〔L. belldifolium = L. caspium〕

ヨーロッパ、コーカサス、シベリアなどに分布する多年草です。花茎は細かく枝分かれして全体的に繊細な雰囲気があります。花びらは淡い紫紅色でがくは白色。切り花としてよく栽培されており、カスピアスターチス、スターチス・カスピアなどとも呼ばれます。

ボンデュエレイ〔L. bonduellei〕

アルジェリアに分布する多年草で、園芸では一年草として扱います。花びら、がく両方とも黄色ですっきりした明るい色彩です。見た目はシアヌツムに似ています。

ラティフォリウム〔L. latifolium〕

ルーマニア、ブルガリアなどに分布する多年草です。ニワハナビ、ヒロハノハマカンザシなどの別名があります。花びらは青でがくは白色になります。日本には明治の中頃に入ってきたとされます。

スウォロウィー〔L. suworowii〕

西トルキスタンに分布する半耐寒性の一年草です。花茎がよく枝わかれして、ピンク色の小さな花がらせん状に付きます。満開時はピンク色のしっぽが茎からもこもこと出ているような姿で、スターチスの中でも一風変わっています。日本には大正の終わり頃に入ってきたとされます。

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