ヤサシイエンゲイ

日本ではクリスマスツリー

モミ

モミ
科名:マツ科
学名:Abies firma
原産地:日本
草丈:~45m

難易度バー バー バー バー バー ふつう
耐寒性バー バー バー バー バー つよいほう
耐暑性バー バー バー バー バー ふつう

〔〕内は学名 A.はAbiesの略

モミとは

日本特産の常緑針葉樹で、本州、四国、九州の山野に自生します。枝を横に大きく広げた円錐状の自然の樹形が美しく、材木は建材や家具に用いられます。

寺社などで大きな木を見かけることはありますが、庭木としてはさほど利用されず、植林されることもあまりありません。

姿・形

非常に大きくなる木で樹高は45mに達します。葉っぱは長さ3cm~4cmで表面はツヤのある濃緑色です。葉の先端は若木ではv字型に切れ込んで尖りますが、老木になってくると切れ込みが浅くなり、先端が少しへこんだような形になります。

一本の木に雄花と雌花が同居する雌雄同株で、主な開花期は5月です。雄花は雄しべが円柱状に集まって、黄緑色に見えます。球果(まつぼっくり)はトゲトゲ(苞鱗)が付いた長さ15cm程の円柱状で、枝の上に直立します。

その他の仲間

モミの仲間は北半球を中心に約40種が分布します。そのうち、日本にはモミ、ウラジロモミ〔A. homolepis〕、シラビソ〔A. vetichii〕、アオトド〔A. sachalinensis var. mayriana〕トドマツ〔A. sachalinensis var. sachalinensis〕、オオシラビソ〔A. mariesii〕があります。

クリスマスツリーのイメージが強いですが、日本ではモミよりもウラジロモミがよく利用されています。モミは日本特産の樹木で、ヨーロッパなどでは主に、ヨーロッパモミ〔A. alba〕やドイツトウヒ〔Picea abies〕がツリーとして用いられます。

育て方

栽培カレンダー

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え付け
  バー バー         バー バー  
剪定
バー バー バー             バー バー バー

日当たり・置き場所
針葉樹の中では温暖地性ですが、耐寒性はあります。植栽可能な北限は北海道南部です。

日当たりが良く場所が適しています。美しい樹形で存在感もありますが、大きく生長してスペースを取るので、鉢植えを地におろす場合はよく考えましょう。さほど大きくない若苗の内は鉢植えで楽しむこともできます。

肥料
鉢植えは極端な乾燥を避け、乾いたら水やりします。

堆肥や腐植質がたっぷり入った肥沃な土なら、追加の肥料は要りません。

かかりやすい病気・害虫
テッポウムシに注意します。

植え付け・用土
植え付け・移植の適期は3月~4月、9月~10月です。大きくなった株の移植は根付きにくいので、事前の根回しが必要です。肥沃な土が適します。保水力の弱い砂質土壌は適しません。

ふやし方
タネをまいてふやせます。秋に採ったタネはすぐにまくか、乾かさないように保管しておき、3月頃にまきます。

手入れ
まとまりの良い樹形なので、取り立てて剪定の必要はありません。邪魔な枝を切る場合は、枝分かれしている付け根の部分できるようにします。枝の中途で切ってしまうとおかしな樹形になってしまいます。適期は10月~3月頃です。

ポイント
・基本的に剪定しない
・若木は鉢植えでも楽しめる
・大きく枝も張るので、植え付ける前によく考えて

関連するページ
花木・庭木