ヤサシイエンゲイ

大きくて美しい花

ミルトニア

ミルトニア
科名:ラン科
学名:Miltonia
原産地:中央~南アメリカ
草丈:20cm~60cm
主な開花期:種によって異なる
栽培難易度:バー バー バー バー バー ~
バー バー バー バー バー
(ふつう~ややむずかしい)

くわしい育て方

〔〕内は学名

ミルトニアとは

中央~南アメリカに分布するランの仲間で、約20の野生種が知られています。樹木の幹などに根を張り付かせて生活する着生種です。アンデスの1000mを超す高地に自生する「高地性」と低地に自生する「低地性」の2タイプがあります。高地性は花が大きく鮮やかで美しいものが多いですが、夏の暑さに弱く栽培しにくいのが特徴です。高地性を元として、花をさらに大きく鮮やかに改良した園芸品種はその花姿から「パンジー・オーキッド」とも呼ばれます。一方、低地性はやや花色が地味でボリュームも劣るものの、育てやすく強健なものが多いです。

バルブ(地際のぷっくり膨らんだ部分)はやや平べったいタマゴ型で先端に1~2枚の細長い葉をつけ、その左右を包むように数枚の葉っぱ(鞘状葉)がつきます。花茎をバルブの基部から伸ばして、その先端に1~数輪の花を咲かせます。開花時期は種によって異なりますが春から初夏が比較的多いです。

ミルトニアの名前はイギリスのラン収集家ミルトンの名前にちなみます。花の形状から、一部の種は別属のミルトニオプシスとすることもあります。ラベルなどに書く際の略号は’Milt’。近縁のランにオンシジウムブラッシアオドントグロッサムなどがあり、それらと掛け合わせた属間交配種もあります。

種類

ウェクシラリア〔Milt. vexillaria〕
高地性、花は径7cm~8cm色は淡いピンクで中心は赤になります。主な開花期は晩春で、様々な園芸品種の元となっている種です。冷涼な気候を好み、夏の暑さを嫌います。ウェクシラリアは「旗」の意で、中心の大きな花びら(唇弁:リップ)にちなみます。

スペクタビリス〔Milt. spectabilis〕
ブラジル原産、低地性の代表種です。スペクタビリスは「立派な」の意。花は径7cmほどで、白もしくは黄白色で中心に紫がったピンク色の筋が入ります。変種のモレリアナは、濃い紫色の花を咲かせます。強健で育てやすい。

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