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マユミの育て方

マユミニシキギ科 学名:Euonymus sieboldianus 用途 鉢植え 盆栽 露地植え
難易度 バー バー バー バー バー(そだてやすい)

耐寒性 バー バー バー バー バー(つよい)

かわいらしい実と美しい紅葉が特長で、庭木や鉢植えのほか盆栽にも仕立てられます。マユミは漢字で「真弓」と書き、むかし弓を作るのに用いられたところに由来します。

栽培カレンダー
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
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実の見頃
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植え付け
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剪定
バー バー                   バー
肥料
バー           バー        

季節・日常の手入れ ポイント
放任していてもあまり樹形は乱れないので、十分なスペースがあって特に樹形を整える必要性がなければ、特に剪定は要りません。むしろ自然樹形が美しいです。

剪定(基本)
どこを切ってもよく芽を出しますのでスペースに応じて好みの大きさに仕立てることができますが、基本的には樹形が乱れた場合以外はあまりむやみに剪定せず、自然樹形で育てた方がよいでしょう。花芽は今年伸びた長い枝には付かず、短くてしっかりした枝に付きます。長く伸びた先端の枝は枝分かれしている部分から切り落とすか、必要なら5~6芽残して短く切り詰め、短い枝を残すようにすると枝一面に実が付きます。剪定の適期は落葉期の12月~2月です。

剪定(間引き)
枝が密集すると風通しや日当たりが悪くなり花芽が付きにくくなったり病害虫が発生しやすくなりますので、重なり合っている枝や木の内側に向かって伸びる細かい枝は間引いて日当たりや風通しをよくしましょう。

その他
芽吹きが強い剪定にも耐えるので、盆栽に仕立てられることもあります。盆栽にする場合は太い幹を株元近くで切り落とし、脇から芽を出させて丈を低く仕立てるなどの方法があります。

購入の際の注意点
マユミは雌雄異株(しゆういしゅ)の樹木で雄木と雌木があります。両方とも花は咲きますが、実を付けるのは雌株のみです。一般に出回るのはたいがい雌木ですが、できるなら確認しておきましょう。一本だけでも結実するので雄雌両方を用意する必要はありません。

日当たり・置き場所
耐陰性があり、ある程度の日陰でも育てることができます。しかし本来は日当たりを好む樹木なので、できるだけ日の良く当たる場所で育てましょう。日当たりの悪いところでは花が少なく、実付きが悪くなります。寒さに強く日本全国で植裁可能です

水やり・肥料
やや乾燥に弱い性質があり、水切れさせると実付きが悪くなったり実が付いても落ちてしまうことがありますので夏場は特に気を付けましょう。地植えの場合一度根づくと特に水やりに気を使う必要はありませんが、株元までよく日の当たる場所に植えている場合、乾燥防止のために夏は株元を腐葉土などで覆ってあげた方がいいでしょう。

肥料は少なめの方が失敗は少ないです。2月と8月に油かすに骨粉を2割混ぜたものを株元に一握りていど与えれば充分です。肥料が多いと葉は良く茂りますが、花付きや実付きが悪くなります。

用土
水はけが良く腐葉土のたっぷり入った土が適しています。植える場所にはあらかじめ堆肥などを混ぜ込んでおきましょう。特に土質は選ばずに、やせ地でも比較的よく育ちます。

植え替え・植え付け
植え付けは落葉期の3月です。根は比較的浅い部分に広く張るので植え穴は大きめに掘り、植え付けた後は倒れないように支柱を立てます。また、水はけを良くするために山高に植え付けるのがコツです。また、細かい根が良く張るので大きめの木でも比較的簡単に移植することができます。

ふやし方
さし木、とり木、タネまきで育てることができます。

さし木の適期は落葉期の2~3月で昨年伸びた枝を15cmほどの長さに切り赤玉土に挿します。同じ質の株が得られる上、一番手軽です。

タネまきは熟した果実を採り、果肉の部分を取り除いてすぐにまくか、乾燥しないように保存しておき3月頃にまきます。タネから育てた場合実を付ける大きさになるまで4~5年かかります。タネから育てた場合は雄木と雌木が出る上に、生育や実付きなどの形質に個体差が出ます。

とり木は好みの枝をえらび、腹巻きのようにぐるりと一定幅皮を一枚剥いで、そこに湿らせた水苔を巻いておきます。その後、根が出てきたら切り離して植え付けます。やや技術と手間が要ります。

かかりやすい病害虫
病気 とくになし 害虫 アブラムシ、カイガラムシ

春~秋にかけて、アブラムシやカイガラムシなどの害虫が発生することがあります。月に1~2回予防を兼ねて薬剤を散布します。カイガラムシは薬剤が効きにくいので、木がまだ小さくて手の届くうちは見つけ次第ブラシなどでこすり落としたほうが確実です。

まとめ 
自然樹形がキレイなので、樹形を崩すような剪定はしない
極端に乾燥すると実が落ちることもあるので、夏場は特に注意
肥料は少なめにします、多いと葉ばかり茂ります

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