真っ赤に色づく果実

ガマズミとは

スイカズラ科 「か」からはじまる植物 花木・庭木・果樹

スイカズラ
この植物の育て方
科名
スイカズラ(レンプクソウ)科
学名
Viburnum dilataum
別名
アラゲガマズミ ヨウゾメ ガマズミ(漢名)
原産地
日本 朝鮮半島 中国
大きさ
高さ3m~4m
開花期
5月~6月(果熟期10月~12月)
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)

こんな植物です

日本の山野でごく普通に見かける落葉性の樹木です。身近な「雑木」扱いをされているのか、同じガマズミ(ビバーナム)属のオオデマリ(花が大きくて立派)やチョウジカマズミ(花がかわいらしくて香りがよい)などと比較すると庭木として利用されているものを見ることはあまりありません。

5月頃に独特の臭いをもつ白い小花がかたまって咲きます。春に咲く花もきれいなのですが、秋に濃紅色に熟す果実も非常に美しくて鑑賞価値が高く、多数の果実が付いた枝は野趣たっぷりの味わいがあり郷愁を誘います。果実はやや平べったい感じの卵形で表面はツヤがあります。

本来は毎年花を咲かせる常緑多年草で低木状に育ちますが、寒さに弱く霜の降りる頃には枯れてしまうことが多いので、一年草として扱うのが一般的です。南西諸島では逃げ出した?園芸品種が一部野生化しているようです。草丈は低くボール状によくまとまり、花付きもよく様々なバラエティーに富んだ花色があり、半日陰の場所でよく咲くので花壇や鉢植えなどに幅広く利用されています。

用途

果実はそのまま生食したり、果実酒(澄んだ赤色のお酒になります)、漬け物の着色や衣料の染色に利用できます。近年では絞り汁が「ジョミ」の商品名で飲料として出回っています。枝は細めでも丈夫で、薪を束ねるロープのように使ったり、民具の柄などに利用されていました。

名前の由来

由来ははっきりしませんが、一説には「蒲染め」が訛ったもので、果実が染料として用いられたことに由来する、とされます。


近い仲間

〔〕内は学名。V.はViburnumの略

実が黄色く熟すキミノガマズミ〔V. dilatatum 'Xanthocrpum'〕や山地に自生するミヤマガマズミ〔V. wrightii〕、葉を揉むとゴマの様な香りのするゴマギ〔V. sieboldii〕などの仲間があります。

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