可憐な春の山野草
カタクリ
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科名:ユリ科学名:Erythronium japonicum別名:片栗(漢字表記)原産地:日本 朝鮮半島 サハリン草丈:10cm〜30cm主な開花期:3月-4月栽培難易度:
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〔〕内は学名、N.はErythroniumの略
カタクリとは
日本、朝鮮半島、サハリンに分布します。主に山野で見られますが、冬〜春はよく日が当たり、初夏〜秋は日陰になる落葉広葉樹の下に自生します。地中深くにできる球根には良質のデンプンが含まれており、精製された粉がいわゆる片栗粉です(現在出回っている片栗粉は、ほぼジャガイモから精製されたものです)。古くは薬用ともされており、将軍家に献上もされていたことから、貴重なものだったのではないかと思います。さして大きくもない球根からデンプンを精製するのは大変だったでしょう。今で言う岩手県あたりの特産だったそうです。また、花や葉っぱも山菜として食べられます。
生態
生育期間が非常に短いのが特徴で、3月頃に葉を出し、4月頃に花を咲かせ、5月末〜6月には葉が枯れます。あとは春まで球根の状態で休眠します(根は秋から活動をはじめます)。球根は年を追うごとに深く潜っていく性質があります。
成株(開花する大きさに生長した株)は2枚の葉を出し、1輪の花を咲かせます。花は紅紫色(まれに白花)で斜め下〜下向きに咲きます。花びらは6枚で大きく上にそり返り、その姿はシクラメンやドデカテオンに似ています。花びらの中心近くには暗紫色をしたM字形の模様があり、雄しべの先端の葯は紫色をしています。葉っぱは地際から出て、長さ10cm前後で先端のとがった長楕円形、表面に白や紫の模様が入ります。
名前の由来
万葉集にも歌われている「かたかご」がカタクリをさす古名で、それが転じて「かたくり」になった、というのがよく通っている説です。「かたかご」は花の姿が傾いた籠のように見えるところから名付けられたと言われています。また、球根の形が栗を半分にした形に似ているから、花後にできる果実が栗の実の一片に似ているからなど、諸説あります。
学名はエリスロニウム・ヤポニカム。エリスロニウムは「赤」という意味です。これは海外に赤花を咲かせる種があり、そこから付けられました。ヤポニカムは日本産のという意味です。前述したようにサハリンや樺太にも分布しますが、日本で最初に発見されたか、名付ける際の標本が日本で採取されたのでしょう。
仲間
カタクリはユリ科カタクリ(エリスロニウム)属の植物です。カタクリ属は北半球におよそ20種類が分布します。大部分は北アメリカにあり、一部がヨーロッパアルプスや日本を含む東アジアに分布します。海外の種は黄色や白系の花が多いです。代表的な種に以下のようなものがあります。葯の色合いがそれぞれの種で事なりおもしろいです。
・エリスロニウム・アメリカナム〔E. americanum〕 北アメリカ原産、這うように伸びるほふく茎をたくさん出し、黄色い花を1輪咲かせます。アメリカカタクリ、黄花カタクリとも呼ばれます。葯は褐色〜黄色。アメリカナムは「アメリカの」の意。
・エリスロニウム・カリフォルニクム〔E. californicum〕 北アメリカ西海岸原産、白〜クリーム色の花が1〜数輪咲き、花びらの基部は黄色くなります。葯は白色。カリフォルニクムは「カリフォルニア産の」の意。葉っぱには黒っぽい模様が入ります。
・エリスロニウム・トゥオルムネンセ〔E. tuolumnense〕 濃い黄色の花を1茎に数輪咲かせます。トゥオルムネンセは「トゥオルミ産の」の意。カリフォルニア中部の地名で、原産地にあたります。園芸品種に淡芽の黄色い花を咲かせるパゴダ〔'Pagoda'〕があります。
・エリスロニウム・ヘンダ-ソニー〔E. hendersonii〕 北アメリカ原産。花は藤色で葯は茶色。
・エリスロニウム・デンス-カニス〔E. dens-canis〕 ヨーロッパ原産、花色は赤〜紫で色幅があります。葯は青色です。葉っぱには白や赤褐色の模様が入ります。白花のスノー・フレーク〔'Snow Flake'〕、ピンクの花を咲かせるピンク・パーフェクション〔'Pink Parfection'〕などの園芸品種があります。デンス-カニスは「犬の歯」の意で球根の姿にちなみます。
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