イランイランの育て方

不思議な香りの花が咲く

バンレイシ科 「い」からはじまる植物

イランイラン
科名
バンレイシ科
学名
Cananga odorata
別名
イランイランノキ
原産地
不明
大きさ
5m~15m
主な開花期
5月~10月
耐寒性
よわい
難易度
★★★☆☆(ふつう)

こんな植物です

〔〕内は学名

ヒマラヤからオーストラリアに広く分布する熱帯性の常緑樹ですが原産地はよくわかっていません。生長が早く、樹高は15mに達します。葉は先端がとがった長楕円形で長さ15cm前後になります。花は緑色で帯状の長い花びらをもち、徐々に黄色に変わります。黄色く変色した花は甘いような不思議な芳香を放ちます。

花から精製されたエッセンシャルオイル(精油)は香水の原料となります。東南アジアでは精油を採るために栽培されています。耐寒性がなく、生長が早くて高木になるので日本では植物園の温室で観賞用に栽培されることはありますが、一般に植栽されることはあまりありません。

イランイランの名前はタガログ語に由来し、「花の中の花(flower of flower)」という意味です。変種に樹高が低い(矮性)チャボイランイラン〔var.fruticosa〕があります。

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

日当たり・置き場所

日当たり~明るい日陰でよく育ちます。熱帯性の樹木で、栽培適温(元気に生長するための温度)は20℃以上、冬越しには8~10℃程度が必要です。寒さや乾いた風に当てると葉がひどく傷みます。鉢植えで育て、冬は温度の確保できる場所に移動させます。大きくなるので地植えしたいところですが、耐寒性の点で暖地以外では不向きです。


水やり・肥料

適湿な土壌を好み、極端な乾燥を嫌います。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。堆肥や腐葉土の入った肥えた土なら、特に肥料を与えなくても育ちます。

かかりやすい病害虫

春先から新芽や茎葉にアブラムシが発生します。見つけ次第薬剤を散布して駆除します。

植え付けと用土

水もちと水はけのよい、肥えた土が向いています。

ふやし方

さし木とタネからふやせます。

手入れ

樹高を低く抑えたい場合は、枝を切り落として整理します。また、木が大きくなると開花するようになりますが、若いうちは花を咲かせません。