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油や染料になる

ベニバナ(紅花)

ベニバナ
科名:キク科
学名:Carthamus tinctorius
別名:カルサムス サフラワー クレノアイ
原産地:西アジア 地中海沿岸
草丈:60cm-1.2m
開花期:6月~7月
栽培難易度:バー バー バー バー バー
(やさしい)

くわしい育て方

ベニバナ(紅花)とは

春か秋にタネをまくと初夏~夏にかけて花を咲かせるキク科の一年草です。原産地は西アジア・地中海沿岸とされ、シルクロードを通り中国経由で渡来しました。日本では古くから親しまれており、万葉集などにも登場しています※1。

まっすぐに茎を伸ばして草丈は1m前後になり、枝分かれしてその先端に花を咲かせます。咲き初めは濃い黄色ですが次第に赤みが増していき、オレンジ色を経てしぼむ頃は紅色になります。花は筒状花がかたまって咲き※2、その姿は何となくアザミに似ています。葉や総苞(花のすぐ下の、萼みたいなものが重なっている丸っこい部分)には鋭いトゲがあります。

草丈が低く葉にトゲのない切り花用の改良品種や、花色が紅色に変化しない品種などがあります。

由来・利用

属名のカルタムスは「染める」という意味のアラビア語かヘブライ語に由来します。種小名のティンクトリアスはラテン語で「染料になる」の意で、どちらもベニバナの用途から来ています。

花は染料や化粧品、薬用に利用されます。江戸時代から山形県が産地として有名です。タネからは紅花油(サフラワー油)がとれます。油はくせがなくさらりとしているので、サラダ油など食用に利用されます。

注釈

※1 万葉集に「末摘花(すえつむはな)」「くれなゐ」の名前でたびたび登場したり、源氏物語の巻名(第6帖 末摘花)になっています。

※2 一輪に見える花は、実際には小さな花(筒状花)がたくさん集まった結果です。専門用語で、頭状花序と言います。

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