アプテニア(ベビーサンローズ)の育て方

路傍の草にもまけない強さ

ツルナ科 「あ」からはじまる植物 夏の暑さに負けない

アプテニア
科名
ツルナ(ハマミズナ)科
学名
Aptenia cordifolia
別名
ハナツルソウ(花蔓草)
原産地
南アフリカ東部
大きさ
高さ5cm:這うように広がる
主な開花期
6月~10月:真夏は休む
耐寒性
ややよわい:霜注意
難易度
★☆☆☆☆(やさしい)

こんな植物です

()内は学名、A.はApteniaの略。

南アフリカ東部原産の植物で、庭先などでよく見られるマツバギクに近い仲間で、英語名「ベビーサンローズ」でよく知られています。また、ハナツルクサ(花蔓草)とも呼ばれます。丈夫で這う性質を活かして、春から秋のグランドカバーやロックガーデン、吊り鉢などに利用されます。

メキシコ~ブラジル、西インド諸島に30種類が分布する植物です。その中でもアンゲロニア・サリカリフォリア(A.salicariifolia)やアングスティフォリア(A.angustifolia)、それらの園芸品種が流通しています。毎年花を咲かせる多年草で、常緑性の草花です。

初夏~秋にかけてデージーを彷彿とさせるような形の花を咲かせます(真夏はいったん休む)。花の大きさは1.5cm程度で、濃い桃色です。花自体はきれいなのですが、株のところどころにちょぼちょぼと咲くといった感じでさほど目立ちません。葉に白い縁取りが入る斑入り種'バリエガタ'も普及しています。

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

植え付け 3月中
肥料 4月~7月 / 9月~10月

日常の手入れ

乾燥と暑さに強い植物で、日当たりと水はけの良い場所で育てます。生育おう盛で、すき間のようなわずかなスペースがあれば栽培可能です。生育期は盛大に伸びて他植物の領域を侵すことがよくありますので、寄せ植えにしている場合は適宜切り戻して広がりを調整します。

日当たり・置き場所

耐寒性はやや劣るものの、霜に当てなければ戸外でも充分冬を越します。乾かし気味で肥料は控えめというように「あまり手間をかけない」ほうがよく育ちます。


水やり・肥料

乾燥に強い植物ですが、反面多湿には弱い性質です。鉢植えのものは土が乾いてから水を与えるようにします。水のやり過ぎは根が腐ってしまう原因にもなり、水切れで乾かしてしまうよりも怖いです。

肥沃な場所よりやせ地でよく育ちます。春~秋の生育期、たまに液体肥料を与える程度でかまいません。真夏の最も暑い時期はいったん肥料をストップします。肥料は与えすぎると、茎葉がよく茂りますが花は極端に少なくなります。特に窒素分の肥料が多いとそうなりやすいので気をつけましょう。

かかりやすい病害虫

とくにありません。

植え付けと用土

土は特に選びません。また、地植えにしているものは特に植え替えの必要はありません。鉢植えで、鉢内が根でいっぱいになってしまった場合は一回り大きな鉢に植え替えます。適期は3月の中下旬頃です。

ふやし方

さし木でふやすことができます。適期は4~5月です。茎を適当な長さに切って土に挿しておくと根を出して育っていきます。

楽しみ方

地面を這うように広がるので、グラウンドカバーに適します。また、斑入り種のバリエガタは涼しげで明るい雰囲気があるので寄せ植えの他、吊り鉢にして茎葉がしだれる様子を楽しんでも良いでしょう。

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